『愛の神、エロス』 (←公式HP)

三作のオムニバスなんですが、すみません、最初のウォン・カーウァイ監督の作品についてしか、語れることがありません。きっぱりごめんなさい。

カーウァイ作品のあらすじ。 →『〜エロスの純愛〜』


ウォン・カーウァイ監督の作品は、『天使の涙』で初体験、『ブエノスアイレス』ですっかり虜にされてしまいました。
今回も、撮影をクリストファー・ドイル氏が手がけているので、色合いがすばらしい。
独特の陰影が美しいです。
しかし何と言っても美しいのは主人公。
ブエノスアイレス』でチャン役を演じた、チャン・チェンが、若き仕立屋の青年を演じています。うわー大人になってる!!お、男の色気がだだ漏れだわ!!
香港の俳優さんって、なんともいえない黄金の色気を醸してる方が多いなあと思うんですけど、彼もまたしかり。
ブエノスアイレス』の時は、何しろ共演者がトニー・レオンレスリー・チャンでしたから、若い男の子の清々しさばかり感じましたが、こ、今回は…!


私は男の人が、女の人が美しく身繕うための手助けをしてくれるという状況が、とても素敵だなと思うんですよ。丸帯を締めてくれる男衆さんとか。
仕立屋は彼女の体に合わせて生地に針を打って、彼女が一番美しく見えるようにと、一針一針彼女のための服を縫うんです。彼女は娼婦なので、美しい衣装は値をつり上げるための道具で、しかも脱ぐことが大前提。そんな服を、彼は何十枚と縫うんですよ。

わー、なんてエロさじゃ!!

二人の最後のシーンはとても悲しい。ラスト、チャンの表情が秀逸です。
カーウァイ作品が好きな方、
美しい青年の姿に切なく身悶えしたい方には、見て損はない、絶対ない!と思います。

こういう色気、とんとご無沙汰だったので、今夜はいい夢が見れそうです。ふふふ。